老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路 野澤千絵

【本書の内容】
第1章 人口減少社会でも止まらぬ住宅の建築 
1.つくり続けられる超高層マンションの悲哀
2.郊外に新築住宅がつくり続けられるまち
3.賃貸アパートのつくりすぎで空き部屋急増のまち
第2章 「老いる」住宅と住環境
1.住宅は「使い捨て」できるのか?
2.空き家予備軍の老いた住宅
3.分譲マンションの終末期問題
4.住環境も老いている~公共施設・インフラの老朽化問題
第3章 住宅の立地を誘導できない都市計画・住宅政策
1.活断層の上でも住宅の新築を「禁止」できない日本
2.住宅のバラ建ちが止まらない
3.都市計画の規制緩和合戦による人口の奪い合い
4.住宅の立地は問わない住宅政策
5.住宅過剰社会とコンパクトシティ
第4章 住宅過剰社会から脱却するための7つの方策

帯より

現在約800万の空き家が15年後には2100万戸を超える・・・・3戸に1戸が空き家に!

著書に登場するおもな「まち」

東京都中央区・港区・江東区・町田市
群馬県前橋市
埼玉県川越市・羽生市・秩父市
千葉県習志野市
静岡県浜松市
和歌山県和歌山市
兵庫県神戸市
香川県高松市
福岡県福岡市
その他

空き家が増えているのに、新築住宅・マンション建設が止まらない現状

私も新築住宅を高岡市内で建てる可能性があるので、この本を読みましたが、読んで良かったとつくづく思います

序盤は、東京都の湾岸地域に建設される高層マンションの問題

・投資用で実際に住んでいない
・バブルが弾け価格が急落するリスク
・将来の建て替え問題発生時、マンション住民の合意が可能か?

などなど、住宅所有率日本一の富山県ではなじみない問題かもしれませんが、それ以後は

・将来的な空き家問題
・地域コミュニティ
・住宅地が郊外へ広がるにつれ、人口密度が低くなり、公共サービス質低下への不安

など、新築住宅を建てること以外にも、将来的に更に顕在化する住宅・地域問題について書かれいます

快適に住むため、新築住宅というシステムを購入する

だけで、老後など将来的な事を考えずに、このまま空き家を放置し、郊外に新築住宅を建て続ける事は、地域にとっても良くないことは明らかです

例えば、このまま郊外に住宅が建ち続けると、全体的に人口密度が低下し、公共サービス対象地域が広がることにより、公共ービスを提供する側の負担が増す事が予想されます

道路、水道、電気、学校などの教育機関など生活インフラを維持するための負担も増えますので、将来的には増税の可能性もあります

著書にも書かれいますが、自分たちのまちへの無関心・無意識をやめ、将来のまちへの責任感を持ち、将来世代へツケを残さないことが大切だと思います