大東亜戦争絵巻 マライの戦ひ 大本営陸軍報道部監修 Battle of Malay Malaysia picture book Japan

昭和十八年十二月十五日印刷
昭和十八年十二月二十日発行

目次

コタバル敵前上陸 向井潤吉
佐伯部隊のとつげき 栗原信
カンバルの戦ひ 同
マラツカ海を進む 向井潤吉
工兵隊のはたらき 同
スリム殲滅戦 栗原信
ジョホール水道 栗原信
ブキテマ牟田口兵団長閣下 同
あらわしの一撃 同
しろかべの家の山砲 同
無条件降伏 宮本三郎

解説 里村欣三
表紙 栗原信
装幀 永井保

大東亜戦争絵巻 マライの戦ひ コタバル敵前上陸

大東亜戦争絵巻 マライの戦ひ コタバル敵前上陸

一部抜粋
(旧字体の漢字は新字体に変換、平仮名はそのまま)

コタバル敵前上陸

昭和十六年十二月八日。かしこくも
天皇陛下から米英げきめるの おほみことのりをいただいたわが皇軍は、タイ国のシンゴラと、マライ半島東かいがんのコタバルへ敵前上陸をしました。コタバルには敵の飛行場があつたので、皇軍が上陸すると、雷撃機がとび出して来て、めちゃくちゃにばくげきしました。まつ赤なほのふをはいてもえあがる輸送船から海のなかへとびこんだ勇士たちはかいがんへおよぎつき、敵のトーチカから うちまくる雨あられのたまの中を とつげきしてゆきました
そして敵のトーチカを一つ一つぶんどり、火の玉のやうになつてコタバル飛行場へおしよせました。そしてあはてふためく敵をやつつけて、皇軍の上陸をじやまだてした にくいにくい雷撃機の飛行場を せんりようしてしまひました。
この絵は ひしよぬれになつて 海からおよぎついた佗美(たくみ)部隊の勇士たちが、かいがんの鉄条網をふみやぶり、今まさに敵のじんちへ とつげきせんとする時の いさましい有様であります。兵隊さんたちが 歯をくひしばり、眼をむいて いきり立つている きついきつい顔を ごらん下さい。撃ちてしやまむ の精神が顔にもからだにも、みなぎりわたつているではありませんか!